マジックへ飛び込んでみよう!第08回 (能力の種類)

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マジックへ飛び込んでみよう!第07回 (ターンの進行) - 遠S足払い遠S

 

今回はあんまり触れてこなかった実際のカードの能力について触れていきます。

  • インスタントとソーサリーの説明じゃない

まずカードの能力を説明する前に、基本的にインスタントとソーサリーは 今回の説明では出てきません。

クリーチャー、エンチャント等の場に出るカード、「パーマネント」の能力を説明していきます。

 

  • 能力の種類

クリーチャーやエンチャント、アーティファクト、プレインズウォーカーなどは、様々な能力でプレイヤーを支援してくれます。

能力におよそは三つあり、「常在型能力」と「起動型能力」と「誘発型能力」があります。

それらの能力を持つカードと共に見ていきましょう。

 

  • 常在型能力

常在型能力はそのカードが常に持っている能力と言えます。常時発動型能力と言ってもいいかもしれません。

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画像の「敵意あるミノタウルス」は速攻という能力を持っています。

長く色々注釈がありますが、簡単に言えば「場に出してすぐ攻撃できる=召喚酔いを受けない」能力のことです。

そのためクリーチャーですが、場に出してすぐ攻撃できるわけですね。

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以前エンチャント記事にて紹介した「栄光の頌歌」も、「このカードが場にある限り」とは書かれていませんが、場に出ていることで効果を及ぼします。

 

このように場に出ていれば常に能力を発揮し続ける能力を常在型能力、と言います。

 

  • 起動型能力

起動型能力は指定されたコストを支払うことで能力を起動します。発動型能力と言ってもいいでしょう。

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以前にも紹介した「シヴ山のドラゴン」ですが、飛行の下の文章を見てください。

『赤マナ:ターン終了時まで、シヴ山のドラゴンは+1/+0の修正を受ける。』

このように、起動型能力はコスト:効果という書かれ方をしています

起動型能力が起動できるタイミングですが、これはいつでも、つまりインスタントが使えるタイミングならいつでも使えます

また起動型能力には様々なコストが要求されます、マナ以外にもライフを減らすことや、クリーチャーをタップすることなど。

コストが複数あることもあります。

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「無慈悲な司教」のように、「なんでもいい1マナ」と「ほかのクリーチャーを1体墓地へ送る」ことで効果を得るものもあります。

こういった複数のコストも全て支払わないと、能力は起動できません。注意しましょう。

逆を言えば、コストさえ支払えれば何度でも能力は起動できます

 

余談ですが、プレインズウォーカーの能力も起動型能力です。

 

  • 誘発型能力

誘発型能力は、「特定の条件を満たしたら勝手に能力が出る」能力です。反応型能力とでも言いましょうか。

「〜とき」「〜たび」「〜時に」という誘発する条件の後に、得られる効果が書いてあります

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「ヴィーアシーノの紅蓮術師」は、「場に出た時」に「プレイヤーかプレインズウォーカーに2点ダメージを与える」が誘発します。至ってシンプルな能力です。

「ヴィーアシーノの紅蓮術師」はぱっと見て場に出た時だけの使い切り能力に見えます。

では次のようなカードはどうでしょう。

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「魂の管理人」の誘発条件は「ほかのクリーチャーが1体戦場に出るたび」で、効果は「あなたは1点のライフを得る」です。

誘発型能力は「特定の条件を満たしたら勝手に効果が出る」能力だと言いました。そのため、誘発条件を満たしたらそのたびに効果が誘発します

自分のターンにクリーチャーを場に出した場合でも、相手がクリーチャーを出した場合でも、「このクリーチャー以外場に出るたび」という条件を満たしさえすれば何度でも効果が誘発するということです。

 

また誘発した能力は、その効果を持つカードとは関係がなくなります

先の例で挙げた「ヴィーアシーノの紅蓮術師」ですが、場に出て能力が誘発したとしましょう。

効果には「このクリーチャーは対象に2点ダメージを与える」なので、ダメージの前に「ヴィーアシーノの紅蓮術師」を除去したとしましょう。

一見2点ダメージは発生しないように見えますが、「誘発した能力はその効果を持つカードとは関係がない」ため、除去をしても2点のダメージは入ってしまいます。

 

最初は誘発型能力に戸惑うことがあるかもしれません。

ですが、wikiにはカード個別の情報が載っていますし、公式へメールで「こういった場合処理はどう行われるのですか?」と質問することもできます。

自分も調べても分からない場合は、公式へ処理の質問メールを送ることもあります。返答も丁寧で、総合ルールのここが根拠だよとリンク付きで教えてもくれます。

マジックはルールも非常にかっちりしているため、一度慣れてさえしまえば似たようなケースに応用が利くのも特徴です。

…しかしその反面、最初は非常に難解です。

あるものは使って、積極的に疑問を解消していきましょう。

お問い合わせ|マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト

 

  • まとめ

能力は「常在型能力」、「起動型能力」、「誘発型能力」がある。

 

常在型能力は場に出ていれば常に能力を発揮し続けるもの。

 

起動型能力は「コスト:効果」と書かれている。

インスタントタイミングで使うことができる。

コストはマナ以外が要求されることもある、また複数の場合もある。

コストさえ支払えば何度でも使える。

 

誘発型能力は「~時」、「~たび」、「したときに、」という誘発条件を満たした場合に効果が出る。

誘発条件さえ満たせば何度でも効果は出る。

出てしまった効果と、その効果を持つカードは関係がなくなる。

 

 

これでだいたいの能力は使えるはず、です。

ただ、複数の能力が噛み合わさると、こういった処理場合処理どうなるんだろう?という場合も多くなります。

しかしおよその場合、マジックの原則や根底にある知識を分かっていると困らなくなる…と思っています。

そのため早めに状況/ターン起因処理、優先権、スタックなども話したいものです。

 

次は今更ですがマジックの黄金律か、優先権、スタック、領域ごとのカードの扱いなどどれにしようかって感じです。

 

次回

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なにかあればこちらまで。

付帯 (@kudan6066) | Twitter